座れない子の離乳食の進め方

モーリーの生活

首がなかなか座らない、運動発達の遅い子、遺伝子疾患や骨系疾患等でしっかり座ることのできない子の離乳食の始め方や進め方って難しい…と悩んでいませんか?食事をする=座って食べる。そんなみんなができることをまだできないわが子…どうしたらいいのでしょう?

離乳食開始は焦らなくて大丈夫!

近年は離乳食の開始時期は5~6か月が多いと思いますが疾患を持っていない子でも7~9か月で始める方もいます。なので座ることができない子に早い時期から離乳食を始める必要はありません。

大切なのは『本人に食べ物への興味があるか』『嚥下えんげがうまくできるか』です。

本人の様子を見ながら1歳前までには始められれば大丈夫と医師にはアドバイスもらいました。実際、モーリーの離乳食は6か月でトライしたものの嚥下がうまくいかず7か月で再チャレンジ。それでもあまり上手ではなくちゃんと毎日食べるようになったのは8~9か月くらいからです。

その子に合わせた離乳食の段階食が重要!

離乳食は初期食・中期食・後期食・幼児食と別れています。月齢目安で進めてもほかの子と同じようには進みません。安心してください。進まなくて大丈夫です。

しばらくは嚥下えんげを上手にできるようにする練習期間と思って焦らず付き合いましょう。

嚥下がうまくない子はとにかくとろみが重要です。

初期から中期に移行するのはお米より大きい粒が嚥下できるか、違うサイズの粒感が混じった離乳食を一緒に食べてむせないかどうかが壁になります。お味噌汁やとろみのないスープの具などは意外とレベルが高く、むせるので気を付けましょう。

後期になって少し大きめの粒感も食べれるようになっても幼児食に進めない…そんな子は完全にむせずに食べれて、嚥下が上手になったと思えるまではその子に合った段階食を食べさせましょう。

嚥下しやすくする工夫はこちら!

・水溶き片栗粉でとろみをつける
・おかゆやポタージュにあえる
・納豆やオクラなどのねばねば系とあえる
・ヨーグルトやゼリー(ジュレ)、ピューレなどにあえる


モーリーの場合は初期食を8か月~1歳2か月くらいまで、中期食を1歳5か月ごろまで、後期食1歳10か月ごろまでとかなりゆっくり時間をかけました。中期~後期は割とスムーズでしたが初期食から中期食、後期食から幼児食の切り替えが特に時間かかり、とても苦労しました。

『座る体制』にこだわる必要はない

首が座ってない子や運動発達の遅れのある子、軟骨無形成症のように早期の座位を推奨されていない子は『座る体制』にこだわる必要はありません。

その子それぞれの体が過ごしやすい体制があると思います。誤嚥ごえんしないような体制を考える必要がありますが本人が過ごしやすい体制で試してみてください。

モーリーもしばらくリクライニングの椅子をレンタルしていろんな角度で試すも嚥下がうまくいかず、むせたり、嘔吐することが多く本当に苦戦しました。また、背骨の弯曲もあり、長く座っていることが難しく10分程度で体制を変えたがりました。リクライニングした状態でも背中に負荷がかかり、痛みがあったのでしょう。


なかなかうまくいかずどうしても嘔吐してしまう、長く座れない…そんな時、同じ疾患の子を持つママにうつ伏せで頭を上げた状態、犬の伏せポーズでご飯をあげたらいいよ!とアドバイスいただきました。試してみると1度も嘔吐したりむせることなく、完食できました。それ以降、モーリーは2歳手前まで座らず伏せの体制でご飯を食べてました。

この体制でのご飯のあげ方は入院した際のナースやフィジカルセラピスト(理学療法士)にも驚かれました。でもいい意味で概念を覆されたと言ってもらいました。

具合が悪いときは無理しない

具合が悪くなると食事が進まない、何度もむせたり嘔吐してしまう…そんなことはありませんか?

モーリーは鼻や喉の通りが細いため鼻水が出ていたり喉が腫れているとどうしても嚥下が弱くなり、むせたりして食事ができなくなることが頻繁にありました。

こういう時は離乳食の段階を戻してみましょう!
ピューレや10倍がゆ、スムージーなど喉の通りが良いもの変えてゴックンできるか試してみてください。

それでも嚥下が難しい場合はミルクやフォローアップミルクに頼りましょう!

モーリーも2歳前後までミルクやフォローアップミルクにとってもお世話になりました。具合が悪くなるたびにやっと進んだ離乳食の段階を戻したり、完全ミルクに戻ったり…何度も繰り返しました。

まとめ

大切なのは私たちの概念を少し壊してわが子が心地よくスムーズに食べれるような環境づくりをすることだと思います。『当たり前』と思われてしまうことができなくてもいいんです。その子にあった『当たり前』を探りましょう!誤嚥ごえんに十分気を付けながら本人が嚥下えんげをしやすい体位を考えて焦らず進めていきましょう!

また、なかなか進まない離乳食にこの子は本当に普通に食べれるようになるんだろうかと不安になることもあると思います。もちろん疾患にもよりますがゆっくりでも練習していれば食べれるようになる可能性は大いにあると思いますので焦らず、毎日少しずつ頑張っていきましょう!

毎日、頑張りすぎているほど頑張っているママ、パパのちょっとした悩み解決のヒントになったなら嬉しいです!

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