日本のハーフ・ミックスの国籍選択~日米ハーフとして生まれた私の選択~

こんにちは!アメリカで3人の子育てをしているえりかです。

自分自身がハーフやミックスの方、お子さんがハーフやミックスの方は1度は国籍のことについて調べたことがあるのではないかと思います。複数の国籍を持った人は国籍を選択しなくてはいけないと聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?でも選択したらどうなるの?いつ、どうやって選択するの?いろんな疑問があると思います。

私もそんな疑問を持って育ってきた一人です。今回は重国籍とは何か?国籍選択とは何か?という疑問にお答えしていくのと、私の国籍選択はどうしたのかという実体験を書いていきたいと思います。

尚、こちらは2026年1月現在の情報です。今回のブログ記事はあくまでも私の経験をもとに書いています。何か国籍のことで質問やトラブルがある場合は国際弁護士や各国の大使館にお問い合わせしてください。

目次

二重国籍、重国籍ってなに?

重国籍とは2つ以上の国籍を保有すること。2つ持っていることを二重国籍と言います。

法務省のページに重国籍となりうる人、国籍を選択しなくてはいけない人の例があるのですが少し言葉が難しいので簡単に説明します。

まず、日本国籍について説明します。日本国籍は日本国籍を持ったの父か母の子であれば日本国籍を取得できます。日本で出生しただけでは日本国籍は取得できません。

国籍のポイント

①父親の国のルールで決まる場合
母が日本人、父が外国籍:父の国のルールで「国籍は父親の国籍を継ぐ」となっている場合は生まれた子は母の日本国籍と父の外国籍を取得することになります。

②日本のように両親のどちらかがその国の国籍を保有していれば子も国籍を取得できる場合
両親のどちらかが日本人でもう一方の親が外国籍かつその国の法律で親が持っている国籍が取得できるとなっている場合。(パートナーの国の法律が日本と同じ)この場合は親それぞれの国の国籍を取得するため日本国籍と外国籍を取得します。

③生まれた場所(出生地)で決まる場合
生まれた国がその国で出生した場合は国籍を与えるという法律の場合、両親が日本人であっても子供はその国の国籍を取得できるので親の国籍である日本国籍と出生国の国籍を取得することになります。

④結婚や養子縁組などで後から増えた場合
元々は日本人、でも外国人の親から認知された場合や外国人と結婚や養子縁組をしたりして、自動的にその国の国籍ももらった場合は日本の国籍と新しく取得した外国籍になります。

⑤日本国籍を取得したけれど、前の国籍が残っている場合
元々は外国人だったが、手続きをして日本の国籍を取ったけれど、元の国の国籍を抜ける手続きがまだ終わっていない、またはその国の法律上、抜けるのが難しい場合は日本の国籍元の国の国籍になります。

※これは日本とほかの外国籍の国へ正式な手続きや手順を踏んで取得している場合に限ります。正式な手続きをしていなければ日本国籍や外国籍を持っていない場合もあるのでご自身がどこの国の国籍を持っているかはご自身で調べてください。

重国籍は国籍を選択しなくてはいけないの?

日本国籍と合わせて外国籍を保有している場合は日本側の法律上は選択しなくてはいけないとされています。(外国籍については選択の義務があるかどうかはその持っている外国籍の国の法律によります。)

では、いつまでにしなくてはいけないのか?

(1) 18歳に達する以前に重国籍となった場合→20歳に達するまで
(2) 18歳に達した後に重国籍となった場合→重国籍となった時から2年以内

※以上の期限を徒過とかしてしまった場合であっても,いずれかの国籍を選択する必要があります。
※国籍法上,期限内に日本の国籍を選択しなかったときには,法務大臣は,国籍の選択をすべきことを催告さいこくすることができるとされており,催告さいこくを受けた日から1か月以内に日本の国籍の選択をしなければ,原則としてその期間が経過した時に日本の国籍を失うこととされています。

上記、法務省のページから引用しました。

催告さいこくが来てしまったら早急に対応しないといけないものの、期限が過ぎても対応してもらえるという点は安心ですね。

※催告…相手方に対して一定の行為を請求すること。法的な効果を伴う。

国籍を選択するって何?国籍選択届とは?

では、実際にどうやって国籍を選択するのでしょうか?日本国籍を保持する場合も外国籍を保持する場合もやり方は2つずつあります。

日本国籍を選択する場合

①外国の国籍を離脱する方法
日本ではない方の国籍の国の大使館に問い合わせてその国の国籍を離脱する証明書を発行してもらい、添付して役所または日本国大使館で外国国籍喪失届を提出します。

②日本の国籍の選択を宣言する方法
日本の国籍を選択し,外国の国籍を放棄する旨の国籍選択届を役所または日本大使館に提出します。

外国籍を選択する場合

①日本の国籍を離脱する方法
住んでいる地域の役所または日本大使館に戸籍謄本,住所を証明する書面,外国国籍を有することを証明する書面を添付して,国籍離脱届を提出します。

②外国の国籍を選択する方法
役所または日本大使館に外国国籍を選択したことを証する書面を添付し、国籍喪失届を提出します。

日本国籍を残したい!私の選択した国籍選択届という方法

アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれたハーフの私はアメリカと日本の二重国籍として育ちました。子供の頃から母から「二重国籍は日本ではだめだから人に言ってはいけない。」と言われていました。よくわからないながらも2つの国籍を保持しているのは良いことではないと勝手に思い込んでいました。

政府から「国籍を選びなさい。」という通知(催告)が来るかもしれないとは思っていましたが私のもとに催告が届いたことはありませんでした。

日本で育った私は大人になったら日本人と結婚して日本にずっと住むと思っていました。でも人生って本当に何が起こるかわからないものですね…アメリカ人夫に出会い結婚。子供が生まれ、自身の子供たちも二重国籍になりました。

2人目の妊娠中、自分と子供のために二重国籍についてちゃんと調べることにしました。この時はすでにアメリカ在住だったので在アメリカ日本国総領事館に問い合わせて正直に二重国籍について聞いてみることに…その時に勧められたのが『国籍選択届』でした。

国籍選択届を出そう!

私の勧められた国籍選択届を出す意味やメリットはあるのでしょうか?

国籍選択届を出すメリット

・日本国籍選択・保持したいという意思を宣言できる

・届を出すことで戸籍に国籍選択宣言をしたと記載される。

・『選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。(国籍法16条1項)』とある。
(外国籍の法律によっては国籍の離脱が困難である場合があるため強制は難しい。)

こちらが国籍選択届の見本です。=法務省ホームページより=

私が持っているアメリカ国籍も離脱が難しい国の一つです。

米国籍を離脱するには、本人に国籍を離脱する意志があり、且つ米国大使館・領事館にて領事と面談を行う必要があります。米国籍離脱の証明書発行および申請料は$450です。申請料は、面談を行う日にお支払いいただきます。

これは在日米大使館のサイトから引用してきました。面接が必要なこと、そして証明書発行の費用に日本円で約7万円(2026年9月のレートで計算)かかるのです。これでも離脱費用は以前に比べて30万円ほど下がったものの自費で捻出するとなるとなかなかな金額です。

大使館に電話で確認した際も、「国籍選択届を出しても外国籍離脱の努力義務がありますが外国籍の離脱を強制することはできません。将来、万が一、法律が改正された場合に日本の国籍を選択してあるのは意味があると思います。戸籍に載るので証明にもなりますので届け出ておいた方がいいですよ。」と言われました。

私はこの時の言葉を聞いてすぐ届け出を出すことを決めました。期限を過ぎてだいぶたった30歳で『国籍選択届』を提出しました。

そして、無事に自分の戸籍に日本国籍の選択宣言が記載されました!

戸籍には重要な個人情報が多く記載されているため、ほとんど隠しての公開で申し訳ありません。でも実際に国籍選択届を提出するとこのように婚姻などと同じ並びでこのように記載されるというのがわかると思います。こうして公的な書類に記載されるのはとても大きな意味のあることだと思います。

上記で日本国籍を保持する方法として①外国の国籍を離脱する方法と②日本の国籍の選択を宣言する方法がありました。私は、②の国籍選択届を出す方を選びました。理由は日本が大好きで日本人でいたいという強い思いがありましたが同時に自分のルーツであるアメリカ国籍を離脱したくない思いもありました。そして実際にアメリカ国籍は離脱が大変で現実的ではないため、大使館の方から勧められた国籍選択届を出すという方法にしました。おかげで現行の法律上では法律違反なく両方の国籍が保持できています。

重国籍・二重国籍の人に必ず確認してほしいサイト

自分の国籍選択をする上で現状の法律や正しい情報を調べてから手続きをするのが大切なので以下のリンクを必ず確認しましょう。

まとめ

私は重国籍、二重国籍について調べて本当に良かったと思っています。また、国籍選択届を提出できたことも嬉しく思っています。ずっと国籍が2つあることについてはコソコソ生きている感じがしていました。元々日本人ですが国籍選択届を出してからは堂々と日本人と言えるのが自分としては心強く、嬉しい思いです。

私の子供たちも全員二重国籍を持っています。子供たちのためにもしっかり学んだおかげで子供たちの選択の時が来た時、法律さえ変わっていなければ正しい方法を教えてあげることができます。

ご自身が日本を選択するにしても、外国籍を選択するにしても日本の法務省のページや外国籍を保有している国の大使館、国際弁護士など公的な機関、専門家に必ず問い合わせください。そしてそれぞれの国の最新の法律に沿って選択の手順を踏んでください。大事な決断になりますので必ず自分で調べ、ご自身の意思・責任を持って選択・手続きするようにしてください。

この記事が重国籍や二重国籍で選択ってどうしたらいいかわからない!と思っている方の参考になったならとっても嬉しく思います。

こちら、国際結婚の苗字選択と子供の名前選びについてもよかったら読んでみて下さい。

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最後まで読んでいただきありがとうございました!

参考文献:法務省 在日米国大使館と領事館

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この記事を書いた人

アメリカで3人の子育てをしている”えりか”です。

日米ハーフとして日本で育ち、現在はアメリカでクォーターの子どもたちを育てています。
自身のアメリカ生活や子育て体験をはじめ、バイリンガル教育の工夫、日々の気づきやライフハックについて綴っています。

また、低身長症や骨系統疾患のご家族・当事者のためのオンラインコミュニティ「Little People of Japan」の代表を務めており、ご家族同士の交流やサポートの場づくりにも取り組んでいます。

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