こんにちは!軟骨無形成症をもつ息子・モーリーの母、えりかです。アメリカで3人の子育てをしています。
皆さんはスタンドアップコメディがどんなものか知っていますか?私はアメリカに住んでから初めて知りました。
スタンドアップコメディは一人の芸人がマイク一本で、観客と直接対話するように喋るスタイルのコメディです。スタンドアップコメディでは「社会問題」「政治」「人種」「宗教」、あるいは「自分自身のコンプレックス」をあえてネタにするアメリカ発祥の独特で自由な毒舌コメディと言えるでしょう!
今回は私がBrad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんのスタンドアップコメディショーに行くことになった経緯、ブラッドさんの起こしてくださった奇跡、実際のコメディショーがどんなものだったのかを綴っていきます!
※スタンドアップコメディはかなりディープなDirty Jokes(ダーティジョーク、下ネタ)も多いのでお子さんと行くのはおすすめしません。スタンドアップコメディは自由なスタイルで話すのが特徴的です。どんな話題が飛び出すかわらないので、18禁トークであるという覚悟で行きましょう!
Brad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんとを知ったきっかけ
息子・モーリーは生まれた翌日、難病・軟骨無形成症と診断されました。診断を受けたあと、あまりの突然の診断にただただショックと不安で押しつぶされそうになり、精神崩壊していた私…。
今までに見たことのないくらい毎日泣き崩れる私を見て、夫もどうしていいか困っていたのでしょう…診断を受けてから数日後だったと思います。夫が2つくらいのショートムービーを送ってきました。動画には低身長症1の方が舞台で次々に面白いことを言って大衆を大笑いさせて活躍している姿がありました。
そしてネタの内容も低身長症をネタにしたものがたくさんありました。想像できないモーリーの未来に不安でいっぱいだった私にモーリーの世界を垣間見せてもらえる感じがしました。彼のネタは私に笑いと少しの安心や希望を与えてくれました。
そしてブラッドさんは数多くある様々な低身長症の中でもモーリーと全く同じ軟骨無形成症のコメディアンです。私の中でより身近に感じる存在になりました。すぐにInstagramをフォローして、ネタがUPされるたびに笑顔にしてもらっていました。ブラッドさんのファンになってから私の人生のやりたいことリストに『モーリーとブラッドさんのショーを見に行く!』が追加されました!
- 低身長症…低身長症とは様々な原因で身長が伸びないことを言います。最終身長が約147㎝(4フィート10インチ)以下の場合に低身長症とされることが多いです。小人症と呼ばれることが多かったのですが現在は低身長症と呼ぶようになっています。 ↩︎
Brad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)ってどんな人?
ブラッドさんは現在のアメリカのコメディ界でトップクラスに成功しているスタンドアップコメディアンの一人と言えるでしょう。最大の魅力は彼が軟骨無形成症を持つ低身長症コメディアンであり、一見コンプレックスと思われそうな低身長を武器にして、魅力の塊にしてしまうパワーです。自分の身の回りで起こる様々なことを爆笑に変える天才的トークと機転の良さが最大の魅力だと思います。
そしてブラッドさんは笑いを通じて、「障害があることは、決して可哀想なことでも、タブーなことでもない」というメッセージを世界中に発信しています。トップレベルのスターになった彼だから発信できるとてもポジティブでパワーのある言葉とコメディ。障がいの有無は関係なく多くの人に爆笑をもたらすとっても素敵で最高におもしろいコメディアンです。
こちらBrad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんの公式Instagramです。ネタの動画もUPされているのでよかったら見てみてください!※面白いのは間違いありませんが子度向けのネタではありませんのでご了承の上、ご覧ください!
Brad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんのパフォーマンスが生で見れるかも?!
ブラッドさんのInstagramをフォローしてから新しいツアーが発表されるたびに行ける機会はないかなとチェックしていました。彼ほどのトップコメディアンとなるとツアーも大都市の大舞台ばかり。
テキサスの田舎に住む我が家。どの大都市も車で数時間かかります。18禁ネタが多いスタンドアップコメディに子供を連れて行くのは難しいため誰かに子供を見てもらわないといけません。大都市までの旅行と知らない土地でベビーシッターを雇うのは全然、現実的ではありません…そう考えると行けるのはまだまだ先だなと思っていました。
ある日、発表されたツアーになんと…私たちの住むエリアの公演情報がありました。遠方に行かなくていいなら信頼のおける友人に子供をお願いしてショーに行くのが可能かもしれない!と思いました。
早速、友人に相談。快く預かってくれることになり、ショーのチケットを購入しました。チケットを購入した時、いよいよ彼のショーを生で見ることができることにワクワクしました!
Brad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんとの奇跡のきっかけ
私の人生のやってみたいことリストは『息子とブラッドさんのショーを見に行く!』。でも息子の年齢的にきっとスタンドアップコメディショーは過激すぎて一緒に見に行くことは難しいだろうと思いました。
そこでダメもとでInstagramを通して私の想いを綴ったメッセージをブラッドさんへ送ることにしました。※英語でのメッセージのやりとりを翻訳して載せています。
ブラッドさんへ
こんにちは!私はえりかといいます。あなたが (町の名前)でパフォーマンスをされると聞いて、本当にワクワクしています。ぜひショーを観に行きたいと思っています!
私には軟骨無形成症の幼い息子・モーリーがいます。モーリーは3歳のため、ショーに参加は難しいとは思いますが、もし、ほんの一瞬でもあなたに会えるチャンスがあれば、私たちにとってこれ以上ないほど幸せなことです。
モーリーの病気は生まれてすぐに診断されました。最初は診断に困惑し、不安でいっぱいでした。その後すぐに、夫があなたの動画を見せてくれたのです。あなたの姿を見て、私は笑顔になれました。そして、モーリーもあなたのように、幸せで自信に満ち、笑顔の絶えない子に育ってくれるという希望を持つことができました。
モーリーをあなたのショーに連れていくことは、私の夢です。これまでパフォーマンス場所はどれも遠方ばかりだったので、私たちの町に来てくださることを本当に心から嬉しく思っています。
いつもポジティブなエネルギーと、楽しいショーを届けてくれてありがとうございます。(町の名前)であなたにお会いできるのを、本当に楽しみにしています。
心を込めて
えりかより
トップスターである彼から返信があるかわからない…でもやってみよう!と勇気出して送ってみました。するとすぐに返信がありました。
えりかさん、こんにちは!
ご連絡ありがとうございます。 開演前に息子さんにお会いしましょう!
3歳のお子さんを、R指定(18禁)のコメディショーに連れてくるのは、あなたも控えたいと考えていらっしゃることでしょう。 ですので、ご家族が同席した状態で、開演前に会える方法を一緒に考えましょう!
ご本人から快くモーリーとの面会の機会を作ってもらえるという素敵なメッセージを頂きました!メッセージをもらったとき、嬉しすぎてすぐに夫に報告しました!
Brad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんとの奇跡の瞬間
パフォーマンス当日、開演2時間前に会場に来てくださいと言っていただいたので他の人より早めに会場に到着し、スタッフの方に中へ通していただきました。
会ってすぐ子供たちに声をかけてくださって「名前は?何歳なの?君がお姉ちゃん?君が弟?」と色々質問してコミュニケーションをとってくれました。家族全員分のバックヤードパスをギフトとしていただき、サインまでしてくださいました。


軟骨無形成症を持って生きることや育てる上でのアドバイスなどいろいろお話してくださいました。とてもフレンドリーで楽しそうに歩き回るモーリーを見て「モーリーは大丈夫だよ。こんだけ元気に笑顔を振りまいているんだから心配ないよ。」と言ってくれました。
ブラッドさんは中国系女性とご結婚されており、軟骨無形成症を持つ6歳の娘さんのパパでもあります。ご自身の経験と軟骨無形成症の子どもを持つ経験者としてもとても心強い励ましの言葉を頂き、とてもありがたかったです。


私たちからのBrad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんへの小さなギフト
以前、こんな動画が新ネタとしてブラッドさんのページにアップロードされました。
※スタンドアップコメディショーの一部が収録された動画になります。子供には不適切な表現があるのでご了承の上、ご覧ください。
ブラッドさんの娘さんがとってもかわいいアジアンミックスの低身長症の子供なんだ!と娘さんをスタンドアップコメディ流に褒めちぎったショーでの一場面。
この動画はモーリーを知っている私たち家族や親せき、友人の間でとっても話題になりました。だってモーリーもアジア人とアメリカ人のミックス、何ならポケモン発祥の地、日本のミックス!我が家にはピッタリのネタでした笑
せっかくお会いしてくださるとのことなので何かギフトを贈りたい!と考えたもののアメリカ中を飛び回るお仕事をしていて荷物は増やしたくないだろうし、花束などはもらっても飛行機に持って乗れないだろう…と色々考えた結果…この私たちの好きなネタにちなんだポケモンカードを作ることにしました!

ポケモン名 モーリー(本名)
HP 230 草ポケモン(我が家の子の日本名は草花にちなんだ名前になっているから)
特性:かがやくえがお
相手のポケモンはこの笑顔にみとれてしまい、攻撃することを忘れてしまう。
ちいさなダッシュ 80
「どいてー!通るよー!」と叫びながら、相手の足の指を踏みつけ、全力で駆け抜ける。
痛っ!!
ポケモンの説明:彼のダッシュは世界に大きな変化をもたらす。たったひとつの輝く笑顔が、みんなを癒してくれる。
これを家にあったポケモンカードに張り付けて裏面まで完璧に本物のポケモンカードのように仕上げてラミネートをかけました。御礼のメッセージを書いた手紙と一緒にプレゼントしたら、笑って喜んでくださいました!笑 コメディアンを笑顔にできて、嬉しかったです!
Brad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんのスタンドアップコメディショー
ブラッドさんとの面会を終えたあと、信頼する優しい友人のもとへ3人の子供をお願いして会場へ向かいました。
ショーが始まると前座に2人のコメディアンが登場し、会場をウォームアップしてくれました。1人目はDirty Jokes(下ネタ)満載でした。2人目はテキサスということでハンティングする人が多いでしょう?俺はやらないんだけどね…と言いながらテキサスの人に合わせたハンティングネタで開場は大盛り上がりでした!
3人目は待ちに待ったブラッドさん!これがトップクラスのスタンドアップコメディアンなんだと感じるくらい圧倒的な存在感と次々に繰り広げられる彼のストーリーに爆笑の渦。会場の笑う声の大きさも爆笑量も桁違いでした!
会場のほとんどが障がいの無い人ばかり。その中で低身長症の世界を面白おかしく、嫌味なく、とにかくコミカルに語って多くの人を笑わせる姿は本当にかっこいいの一言。中には少人数ですが車いすの方や手話通訳者と同行する耳の聞こえない方もいらっしゃっていていろんな形で彼のコメディを楽しむ方が来ているのもとても印象的でした!
ショーの終盤、「実はショーの前に小さな低身長症の男の子を連れた両親と会ってお話する機会があったんだ。身長の高い夫婦から生まれた小人の息子さん。不安もたくさんあっただろうからいろんな話をしたんだけど、元気に育つから大丈夫。素敵な出会いでした。」と私たちとモーリーのことを紹介し、ステージ上から応援する言葉をもらいました。私は座席でうれし涙を流してしまいました。
終演後…
主演後はMeet&Greet(ご本人との交流会)があるから来てね!とおっしゃってくださっていたのでロビーに向かうとすでに超々長蛇の列。改めて御礼を言って帰りたいと思いましたが、友人に子供を預けているため、この列を待つのは無理だ…と思いました。近くに面会の時お会いしたマネージャーさんを発見したため、伝言をお願いして帰ることにしました。
マネージャーさんに向かって歩いていると近くにいたブラッドさんが気づいて列を遮って「こっち来て!来てくれてありがとう!ハグしよう!」と言って私と夫にハグしてくださいました。改めて直接御礼を言うことができました。
面会した時に子供を友人に預けてショーを見に行くと言ってあったので先に挨拶させてくださったんだと思います。はじめから最後までブラッドさんの粋な計らいと優しさに感動しっぱなしでした。
最後に…
モーリーの誕生から始まった私のやりたいことリスト『モーリーとブラッドさんのショーを見に行く!』という小さな夢。今回は残念ながらモーリーの年齢上、一緒にショーを見る夢はかないませんでした。でも、ブラッドさんが起こしてくださった奇跡のおかげでご本人にお会いするという素敵な形で夢が実現しました。

大スターのブラッドさんがモーリーと直接会うという機会を作ってくださったことに最大の感謝の言葉をここに記したいです。本当にありがとうございました!
私のやりたいことリストにはまだ『モーリーとブラッドさんのショーを見に行く!』が入っています。いつかモーリーが18禁ネタを見れるような歳になったとき一緒に見に行くのをとても楽しみにしています。それまでは是非また夫婦でショーを楽しみに行きたいと思いました!
そして何より何度も大笑いしてとっても面白くて楽しかったブラッドさんのスタンドアップコメディ。私と夫は爆笑爆笑爆笑で笑い倒しました。私たちだけではなく今回一緒に行ったアメリカ人の友人夫婦も「最高に面白かった!誘ってくれてありがとう!」と何度も言っていただくほど好評でした!
この記事を読んでブラッドさん見てみたいなと思った方はぜひパフォーマンスをご覧になってみてください。YoutubeやInstagramなど無料で楽しめるツールもたくさんあります。でもやっぱり生で見るのは一味も二味も違うので興味を持ってくださった方はぜひ生のパフォーマンスをお勧めします!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
※今回の写真の掲載はBrad Williams(ブラッド・ウィリアムズ)さんご本人から承諾を頂いた上で掲載させていただいています。
