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軟骨無形成症を持つダンサー・DAIKIさん ~カッコよすぎる大きな背中を見て~

モーリーの生活

こんにちは!軟骨無形成症を持つ息子・モーリーの母・えりかです。アメリカで3人の育児をしています。

皆さんはDAIKI(西村大樹)さんってご存じですか?2024年の大河ドラマ「光る君へ」でユースケ・サンタマリアさんが演じる安倍晴明の従者役、須磨流役を演じて話題になったのがDAIKIさんです!

アメリカではある程度、認知があり、ハリウッド映画等に起用されることもある低身長症。日本では地上波で低身長症の人が俳優としてこんな大きな役をもらったのは初だったのではないでしょうか。

そんなDAIKIさんについて、どんな人なのか?どんなことをしている人なのか?深堀りしていきたいと思います。軟骨無形成症の息子を持つ母目線で感じること、思うことも書いていけたらと思います。

DAIKIさんってどんな人?

DAIKIさんは軟骨無形成症を持ったプロのダンサーです。今では俳優業もされていますが、ダンスを生きがいに生きてきたプロダンサーです。SOCIAL WORKEEERZという団体の代表も務めていらっしゃいます。SOCIAL WORKEEERZではダンスを福祉をデザインすることをコンセプトに様々な活動をされています。

お時間のある方はぜひDAIKIさんの素敵なインタビューの動画があるので見てみてください。

軟骨無形成症とDAIKIさんの選んだダンサーという仕事

軟骨無形成症という疾患は著しく低身長になることが主な症状です。原因は遺伝子の変異からくる骨の疾患。骨の疾患の中では比較的歩いたり、走ったり、動くことができるため、低身長ばかりに目が行って忘れられがちですが骨という骨格に問題を抱えることから生活の不便さや、どうしても難しいことがあるのも事実です。

軟骨無形成症についてもっと詳しく知りたい!という方はこちらの記事を読んでみてください。

軟骨無形成症の大人になってからの仕事選び

大人になっていくことで様々なことを工夫して上手に生活できるようになりますが、職業においてはどうしてもやりたくても難しい職業が沢山あります。決してできないというわけではありません。工夫次第ではできるものもありますが非常に難しいと言わざるを得ない職業が多いのが現実だと思います。

例えば民間航空機のパイロット。手足が操作盤やペダルに届かない問題があります。工夫すればできる可能性もありますが、航空会社の厳しい身体検査をパスできるかという課題もあります。

消防士はどうでしょう?消防庁などでの事務などはできる可能性が高いですが、現場勤務の消防士は重量のあるものを運ぶことも多いでし、消防車の操作盤やボタンなどに手が届くか…などの課題がります。

ここに載せたのはあくまでも一例に過ぎません。重いものを持つ場面の多い仕事なら足腰への負担が大きく、脊柱管狭窄症と言って背中の神経を圧迫する合併症を起こす可能性を高めます。この合併症を起こすと手術しか治療法がありません。手術をしないと下半身不随、手術をしたとしても術後は身体的な制限や体を気にして生活することになります。長時間の歩行や肉体労働もまた手足の関節の痛みを起こしたり、首や背中、腰への負担とその先には合併症のリスクが出てきます。

また、仕事上、操作する機材や機器へ手足が届かないとなるとその職種は難しいと判断されてしまう場合もあります。自分がどうしてもやりたい!と思っていても就職先が困難だと判断すれば職を探すのが難しいという現実的な問題に直面する場合もあるのです。実際、次にあるDAIKIさんの動画でもDAIKIさんが高校・大学の時にバイト面接35件落ちたとおっしゃっています。面接に行ったら面接すらしてくれなかったところもあったとも言っていて正直衝撃的でしたがこれが軟骨無形成症の現実的な一面でもあるのかもしれません。

軟骨無形成症は骨系疾患の中でも障がい者手帳が交付されにくいという現状があります。障がい者手帳の交付が下りないとなると障がい者支援や障がい者枠での就職もできないため、軟骨無形成症ではない人たちと対等に就職を闘い抜く必要があります。でも見た目から周囲から『障がい者』と扱われることも多く、偏見があったり理解されにくい一面があるのです。

ダンサーという仕事を選んだDAIKIさん

DAIKIさんに密着した動画があるので是非見てみてください。

こうして職業を見ているときっとほとんどの人が体に負担の少ない職業を選ぶのがいいと思うでしょう。でもDAIKIさんはダンスと出会ってダンスに魅了されてダンサーになると決断しました。体に負担がある、リスクがあるとわかった上で自分の人生をダンスに捧げたいと決め、実際に活躍されています。

これってすごいことだと思うんです。医師にダンサーを続けることで将来、体を自由に動かすことができなくなるしれないと言われても、大きなリスクを背負ってでも『ダンサーになりたい!』という夢をあきらめず走り続けてきたDAIKIさん。体が自由に動かせなくなる未来を想像するってとっても怖いと思うんです。でもそれ以上にダンスをやりたい、ダンスを通して伝えたいことがたくさんある、とても強い想いがあったんじゃないかと感じました。

好きなことを仕事にするということ

私も昔、馬が大好きで馬に関わる職業をしたいと思っていました。中学生の時、馬のことをいろいろ教えてくれた父のような人に「えりかは本当にそれでいいの?好きなことを仕事にするって好きなことの嫌な部分も汚い部分も見ることになる。見たくないこと、やりたくないことがあっても全部やらなくてはいけない。好きなことが嫌いなことになってしまうかもしれない。それでもやる覚悟はあるのか?」と言われました。私はずっとその覚悟がある!と思っていました。

もともと馬アレルギーを持っていて馬をお世話したり、触ったり、乗馬したり…大好きな馬の周りにいるだけで体のいろんなところにアレルギー症状が出ました。それでもやりたいと思っていましたし、大好きの気持ちだけでずっと頑張っていました。大好きな馬のそばにいたいという想いから高校は馬術部のある学校に進学。

馬術部に入ることでアレルギーが悪化しました。当時、私の通っていた学校の馬術部は過剰な上下関係とパワハラで高校生なのにものすごい激務で有名でした。毎日薬を飲み、毎日鼻血を出し、体中に湿疹がでて…そんなことを続けているうちに医師から「続けたいなら私は止めない。でもこのまま続けると正直、体がどうなるかわからない。将来子供ができにくくなったり、毎日出血することで慢性的な貧血に悩む可能性もある。ほかにもどう体が変化してどんな症状が出るかわからない。それでもいいかよく自分で考えて決めてね。」と言われました。

私は馬を趣味にするという決断をしました。高校生だったので決めきれず大学は動物のことを学べるところに行きましたが馬に直接、毎日関わるような仕事は断念しました。

今でもこの決断は英断だったと思っています。でも私は将来を考えてビビッてしまったのも事実なんです。私のようにやりたいことはあったけど、何かを理由にあきらめてしまった過去がある、そんな人はたくさんいるのではないでしょうか?

DAIKIさんの動画を見て感じること

難病・軟骨無形成症を持っていて医師からもダンスを続けることに将来のリスクを指摘されても自分の生きがいや夢をあきらめずプロダンサーになったDAIKIさんは本当に言葉に表せないほど偉大だなと思います。動画の中でもお話されていますが自分の障がいがブランドだと思えるようになるには時間もかかったし、いろんな嫌な経験や苦悩があったとおっしゃっています。絶対、簡単な道のりではなかったと思います。こうして好きなダンスと生き抜いてきたDAIKIさんはすごくかっこいいなと思いました。

私がDAIKIさんを知ったきっかけと出会い

2024年、子供たち3人と半年間日本に住んでいました。この年の大河ドラマに軟骨無形成症の俳優さんが出ていると知り合いに教えていただいてDAIKIさんのことを知りました。大河ドラマを見て出演シーンがあるたびに子供たちも私もテンション上がって楽しく拝見させてもらっていました!

それがきっかけでDAIKIさんのインスタをフォローさせていただいていて、東京でワークショップがあるというので参加させていただくことにしました。

DAIKIさんのワークショップ

実際にお会いして、他にいらしていたいろいろな疾患を持った子たちと一緒にダンスや劇をしてとても楽しい時間を過ごさせてもらいました。

当時、まだ歩くことのできなかったモーリー。ずりばいばかりしていたのですが、寝返りして背中でズリズリ移動しているモーリーを見て、「面白いね!みんなでやってみようか!」と言ってみんなであおむけになってズリズリ。

娘たちも私もDAIKIさんにお会いしてみたいと参加したワークショップ。1歳半の息子はまだ参加できる場面がないだろうと思っていたのにちょっとしたきっかけを見つけて輪の中に入れてくださったのが印象的でとても嬉しかったのを覚えています。みんなが「楽しいね!」とケタケタ笑うのを見てモーリーも楽しそうにそして得意げにみんなとズリズリ動いていました。

こういうきっかけづくりが本当に上手な人なんだな、素敵だなと思いました。ワークショップが終わった後も時間が許す限り、私やほかの親御さんと気さくに話をしてくださったのもとても嬉しかったです。

DAIKIさんの人生の岐路

そんなDAIKIさんは2026年3月をもって、『ダンス人生』に区切りをつけると発表しました。以前から脊柱管の狭窄を指摘されていたそうですがそれでもダンスを続けてきました。でも最近はなかなか体が思うように動かせなかったりいろいろと症状が出ていて悩まれていたそうです。いよいよこのままでは危険というところまできたようで、医師からドクターストップがかかり、人生最大の決断をされました。DAIKIさんのInstagramでその決断への想いや心境が綴られています。

📷DAIKIさんのInstagram:決断への想いや心境を綴った投稿

私も息子が軟骨無形成症だからこそ、息子の将来と重ね合わせて涙が出ました。好きなことを思う存分に続けられない理由が軟骨無形成症であるが故という悔しさ。形や状況は違えど息子もいつかぶつかる壁かもしれません。そう考えると他人事ではありませんでした。

DAIKIさんの単独公演

そんなDAIKIさんの集大成ともいえるような自主公演が行われます。アメリカに住む私は行くことができず、本当に残念でならないのですが、ブログを読んでもし、DAIKIさんに少しでも興味を持ってくださった方はDAIKIさんの渾身こんしんのダンスをぜ生で見て感じてきてほしいなと思います。

DAIKI自主公演「DANDROLL」

日時:2/28(土)  ①14:00〜/②19:00〜 ※開場30分前
場所:神楽坂セッションハウス
助成:アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]
チケット料金:前売り:3,500円/1枚 当日:4,000円/1枚

前売りチケットの予約は下記、フォームからどうぞ!

📷DAIKIさんの公式Instagram

まとめ

実際にお会いしてみて本当にパワフルな方だなぁと思ったのを覚えています。でもただパワフルなのではなく、色々乗り越えてきたからこその強さや優しさ、人を明るくすることのできる力を感じました。

2026年3月、ダンサーとしての人生は一区切りとして終えると思います。終えると決めた過程や区切りに向けての想いや活動、終えられた後の第二の人生…そこには私が想像もできないような苦悩があると思います。でもこの経験をパワーに変えてDAIKIさんが何を考え、どんな道に進んでいくのか、DAIKIさんらしい第二の人生がどんなものなのか、私はとても楽しみにしています。

DAIKIさんは間違いなく軟骨無形成症や低身長症の可能性や認知を広げてくれた一人だと思います。この決断は決してステップダウンではありません。次のステージに行くステップアップだと信じています。このステップアップの先はDAIKIさんにとっても、息子のように軟骨無形成症や低身長症の人たちのさらなる希望やパワーを与えるものだと思うからです。

そんなDAIKIさんを遠方から最大限応援したいと思います!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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